初めてメロポチのドアを叩いた日って覚えてます?結構みんな似てると思うんだけど。
それなりに緊張して気合いをいれて期待と不安を抱えて。
ちっさなカンバンが立ってて、ん?ここでいいの?って気持ちで怪しげな階段を降りて、ガタガタの扉を開けて。
拍子抜けするほど普通のメガネのおっちゃんが、いらっしゃいって声をかけてくれて。
今まで出会ったライブハウスの住人とは明らかに異なったノリに、戸惑いながらも自分がしたい事を打ち明けた。
そのおっちゃんは、さかんに僕にアルカリイオン水を飲むよう勧めた。
そこで飲むその水は確かにうまかった。
話をしてるうちに、なんだかこの場所では何かが起こりそうだって予感が積もってきた。
思えば、何かが起きようが起きまいが、何かが起こりそうな予感はあたりまえのようにあの地下室には満ちていて、その予感は根拠のない自信みたいに、未熟で、衝動的で、持て余してる僕らの背中を押してくれた。
次は何をしてやろうって僕らはまるでノリノリのラクダみたいに、作戦を練って、それをメガネのおっちゃんは見守ってくれた。
思い出を言えば、初めてライブをした時に少ないお客さんの中、メガネのおっちゃんがたくさん囃し立てて勇気づけられたこと。
おっきなイベントで出来上がった軽部さんのライブペインティングをステージに上げたこと。
その時、タクさんのノーウーマンノークライが流れ始めた時、メガネのおっちゃんと泣きながら抱き合った事。
近江町ブルース。
timbre stoneが解散した事。
僕たちが解散した事。
最近、こんな歌詞を書いた。
ハローって言うためにグッバイ。
ありがとう、メロポチ。
メガネのおっちゃん。
ア太郎。
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